0: パカ娘速報
「クソ…なんでうまくいかないんだっつの…」
仕事で着たどんな衣装より繊細なソレは、菜箸の隙間からひらりとまたこぼれ落ちていく
何度目かの失敗、コンロの隣には鮮やかとは言い辛いくすんだ色のアタシの成果達
「向き不向きが……よぃしょ……あるってーのっと……あぁっ!」
そしてまた一つ、黒鹿毛色の仲間が出来上がった
仕事で着たどんな衣装より繊細なソレは、菜箸の隙間からひらりとまたこぼれ落ちていく
何度目かの失敗、コンロの隣には鮮やかとは言い辛いくすんだ色のアタシの成果達
「向き不向きが……よぃしょ……あるってーのっと……あぁっ!」
そしてまた一つ、黒鹿毛色の仲間が出来上がった
1: パカ娘速報
職場の子達のせい、といえばそれは本音から目をそらしたことになるのだろうか
「やっぱりスタイルとか見た目も気つかうけど男落とすならゼッタイ料理っしょ!」
「だよね。やっぱ女としての魅力というか、ほらあの事務所の子の噂の彼だって手料理でイチコロだったて話だし」
「ヤッバー!アタシもママにきいてみっか!とりあえずはー…」
「「肉じゃが!それなー!」」
控え室、ヘアメイクをされながら雑誌に目を落とす振りをして彼女達の話に耳を傾ける
確かに昔からの言葉に胃袋を掴むってのもあったっけ?
アイツもそういう子が好きだったりするのかな…
「やっぱりスタイルとか見た目も気つかうけど男落とすならゼッタイ料理っしょ!」
「だよね。やっぱ女としての魅力というか、ほらあの事務所の子の噂の彼だって手料理でイチコロだったて話だし」
「ヤッバー!アタシもママにきいてみっか!とりあえずはー…」
「「肉じゃが!それなー!」」
控え室、ヘアメイクをされながら雑誌に目を落とす振りをして彼女達の話に耳を傾ける
確かに昔からの言葉に胃袋を掴むってのもあったっけ?
アイツもそういう子が好きだったりするのかな…
2: パカ娘速報
「って何考えてんだアタシ」
「…シチーちゃんはお料理するの?」
「えっ!?…あーいやーまぁ…それなり…?」
「ふふっ。最初は簡単なものから覚えるのがおすすめよ~」
「簡単なもの……ってべ、べつにいまそんなのかんけーないじゃん!?」
「ウマ娘ちゃんたちはお耳が正直なのよね~」
「ーーーーっ!」
「シチーちゃんも女の子だものね~」
その後も聞きもしないのにオススメのウマスタグラマーや料理系ウマチューバーを勝手に見せてきた、というか色々とバレバレだったってことだろう
正直、今まで生きてきて包丁はおろかキッチンに立たせて貰えたことはない
マネジが「包丁で指でも切ったりコンロで火傷でもしたらどうするの!?」と撮影の現場や家でさえNGだった
でもアイツにあって空っぽのお人形じゃないって信じられたアタシは、アタシのために頑張れたから
レース以外でもアタシをアタシとして見て貰えるように頑張るんだ
…だからこれはアタシのための秘密の特訓、アイツの為なんかじゃ断じてない
「…シチーちゃんはお料理するの?」
「えっ!?…あーいやーまぁ…それなり…?」
「ふふっ。最初は簡単なものから覚えるのがおすすめよ~」
「簡単なもの……ってべ、べつにいまそんなのかんけーないじゃん!?」
「ウマ娘ちゃんたちはお耳が正直なのよね~」
「ーーーーっ!」
「シチーちゃんも女の子だものね~」
その後も聞きもしないのにオススメのウマスタグラマーや料理系ウマチューバーを勝手に見せてきた、というか色々とバレバレだったってことだろう
正直、今まで生きてきて包丁はおろかキッチンに立たせて貰えたことはない
マネジが「包丁で指でも切ったりコンロで火傷でもしたらどうするの!?」と撮影の現場や家でさえNGだった
でもアイツにあって空っぽのお人形じゃないって信じられたアタシは、アタシのために頑張れたから
レース以外でもアタシをアタシとして見て貰えるように頑張るんだ
…だからこれはアタシのための秘密の特訓、アイツの為なんかじゃ断じてない
3: パカ娘速報
「…たまご、買いに行かなくちゃなー」
納得するような出来のものは無いけど今日の特訓はこれにておしまい
さて、今日の成果達をどうしようか…
「ユキノにあげられる訳ないし…ジョーダンにも…さすがにね…」
玉子焼きって冷蔵庫でどれだけもつんだろと部屋のすみを見上げながら考えていると
「シチー!やっぱりここにいたのか!」
「うぇっ!?」
大きな音をたてて今いっっちばん会いたくないアイツがやってきた
後で聞いた話、どうやらマネジにバレていたらしくトレーナーに面倒を見るよう連絡が入っていたらしい
モデルの子達の間で料理が流行っている中で、そりゃそうか…突然帰り道にスーパーよってくれるなんて言い出したら怪しくも思う
納得するような出来のものは無いけど今日の特訓はこれにておしまい
さて、今日の成果達をどうしようか…
「ユキノにあげられる訳ないし…ジョーダンにも…さすがにね…」
玉子焼きって冷蔵庫でどれだけもつんだろと部屋のすみを見上げながら考えていると
「シチー!やっぱりここにいたのか!」
「うぇっ!?」
大きな音をたてて今いっっちばん会いたくないアイツがやってきた
後で聞いた話、どうやらマネジにバレていたらしくトレーナーに面倒を見るよう連絡が入っていたらしい
モデルの子達の間で料理が流行っている中で、そりゃそうか…突然帰り道にスーパーよってくれるなんて言い出したら怪しくも思う
4: パカ娘速報
「これはシチーが作ったの?」
「まぁ…そうだけど…」
サイアクだ…マジでヤバい…
トレーナーにだけは見られたくなかったのに…
「…これはしっぱいさく!後片付けするから!良いから出てって!」
「…ひとつもらっていい?」
「あっ!コラッ!!」
アタシの制止もむなしくよりにもよっていっちばん出来の悪いのがアイツの口に入っていく
「まぁ…そうだけど…」
サイアクだ…マジでヤバい…
トレーナーにだけは見られたくなかったのに…
「…これはしっぱいさく!後片付けするから!良いから出てって!」
「…ひとつもらっていい?」
「あっ!コラッ!!」
アタシの制止もむなしくよりにもよっていっちばん出来の悪いのがアイツの口に入っていく
5: パカ娘速報
「…パサパサだ…」
マジでサイアク
「ーーーーっ!最低!最悪!変態!バカ!人の気も知らないでっ!良いから出てってよ!!」
ホントにサイアクだ…
こんなのゼッタイ知られたくなかったし上手にできたら一番に食べてほしかったのに
くやしくて悲しくて他にもいろんな気持ちがごちゃ混ぜになって目頭が熱くなってきて…
「でも」
「……でも…?」
「俺の好みの味付けだね」
「シチーの気持ちがいっぱい入ってて、美味しいよ」
マジでサイアク
「ーーーーっ!最低!最悪!変態!バカ!人の気も知らないでっ!良いから出てってよ!!」
ホントにサイアクだ…
こんなのゼッタイ知られたくなかったし上手にできたら一番に食べてほしかったのに
くやしくて悲しくて他にもいろんな気持ちがごちゃ混ぜになって目頭が熱くなってきて…
「でも」
「……でも…?」
「俺の好みの味付けだね」
「シチーの気持ちがいっぱい入ってて、美味しいよ」
6: パカ娘速報
後片付けをしながら週末にトレーナーと一緒に料理の練習をする約束をした
マネジとの約束を守るためにもアイツの目の届くところで、要は隣で料理することが条件みたい
「シチーの料理を一番で楽しめる特等席だ!」って子供みたいにはしゃいでた
マネジやユキノ達に堂々と振る舞えるくらい上手になって驚かせてやる
それまでは二人だけの秘密の特訓ってことで
まぁ結果オーライかも
マネジとの約束を守るためにもアイツの目の届くところで、要は隣で料理することが条件みたい
「シチーの料理を一番で楽しめる特等席だ!」って子供みたいにはしゃいでた
マネジやユキノ達に堂々と振る舞えるくらい上手になって驚かせてやる
それまでは二人だけの秘密の特訓ってことで
まぁ結果オーライかも
7: パカ娘速報
サポカのシチーさんを見ていたら妄想が止まらなくなってしまったのでろくな推敲もせず書きなぐってしまいました
おやすみなさい
おやすみなさい
8: パカ娘速報
いいものを見せてもらった…ありがとう…
9: パカ娘速報
寝る前になんていいものを…
ありがとう…
ありがとう…
10: パカ娘速報
あましょっぱい…
11: パカ娘速報
いいものだべ…
12: パカ娘速報
>「シチーの気持ちがいっぱい入ってて、美味しいよ」
パーフェクトコミュニケーションすぎる……
パーフェクトコミュニケーションすぎる……
13: パカ娘速報
心意義を褒めるの最高だベ…
14: パカ娘速報
普段勝負の世界で生きてる分温かい気持ちがスーっと…これはありがたいべ…
公式が怪文書を出さなくとも自ら自給自足していく精神好き。
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コメント
コメント一覧 (1)
すき
パカ娘速報!!
がしました
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